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 米大統領選まで2カ月を切るなか、共和党のトランプ前大統領(78)と民主党のハリス副大統領(59)による初のテレビ討論会が10日午後9時(日本時間11日午前10時)に開かれる。過去のテレビ討論会は全米で数千万人が視聴し、選挙結果にも影響を与えてきた。いまも人々の記憶と歴史に残る討論会を振り返る。

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 大統領選のテレビ討論会が初めて開かれたのは1960年。民主党のケネディ氏が若々しい印象を与えたのに対し、副大統領だった共和党のニクソン氏は体調が悪く、疲れた表情や汗をかく姿が映し出された。

 「ラジオを聞いていた人はニクソン氏、テレビを見た人はケネディ氏が勝ったと思った」と言われるほどで、討論会での成功が、ケネディ氏の勝利の一因になったとされる。その後、影響力の大きさからテレビ討論会は候補者たちに敬遠され、16年後の76年まで開かれなかった。

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1960年9月26日、米イリノイ州シカゴで行われた民主党のケネディ氏(左)と共和党のニクソン氏(右)の討論会=ジョン・F・ケネディ図書館財団・米国立公文書館、ロイター

 80年のテレビ討論会が開かれたのは、投票日の1週間前。再選を目指す民主党のカーター氏に対し、俳優出身の共和党のレーガン氏は「4年前よりもあなたの生活は良くなりましたか?」と視聴者に語りかけ、新鮮な印象を残した。討論会前は接戦の情勢だったが、レーガン氏が大勝を引き寄せた。

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1980年10月28日、米オハイオ州クリーブランドで開かれた民主党のカーター大統領(当時、左)と共和党のレーガン氏の討論会=ロナルド・レーガン大統領図書館・博物館、ロイター

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